ルワンダの子ども達の明るい未来に繋げるために

«見知らぬ土地にいる子ども達を無視することは簡単に誰でもできることだが、私達はその子ども達の声を聞き希望を与え、いつの日かその子ども達も見知らぬ土地の子どもの声を聞き希望を与える存在になるようにすることを大事にしている。»

 

 

ミッション

1. 質の高い教育、奨学金事業、そしてコミュニティの能力強化の活動を通じて、脆弱な子ども達の未来の可能性を広げる活動に取り組む

 

2. 活動を運営するための持続可能なシステムを確立することにより、コミュニティの社会経済的現状の改善に取り組む

活動のインパクト

1. 貧困削減

奨学生の家族の多くは、1994年にルワンダで起こった大量虐殺の負の遺産により未だに不運な状況に置かれています。例えば、大量虐殺時の被害のトラウマを抱えた元兵士や虐殺で家族を亡くした孤児やシングルマザー、そして虐殺により難民となり財産を亡くした人達です。 彼らの収入では子ども達の義務教育の小学校や中学校でさえも教育費を捻出することができず、多くはドロップアウトしてしまいます。そのため、学歴主義のルワンダでは職に就くことも難しく、さらなる貧困を招き、その悪循環から抜け出すことが難しい現状です。Rwanda Children's Hopeではこの悪循環を断ち切り、子ども達と地域の明るい未来を切り拓いていくために活動しています。

 

2. 子ども達の栄養改善

奨学生の家族の多くは、子ども達に十分な栄養をあげることができていません。朝ごはんなしで学校にくる子ども達も多く、授業に集中することができません。また、十分な栄養がないことは体力や知力の発達を阻害しています。Rwanda Children's Hopeの奨学生の多くを占めるサマリタン・インターナショナル・スクールでは、子ども達に朝ごはんを提供する活動もしています。

3. 女性のエンパワメント

シングルマザーの貧困層の女性は沢山の子ども達を養いながら働かなくてはいけないにも関わらず、働きやすい環境は整っておらず、重労働な仕事を長時間行っています。サマリタン・インターナショナル・スクールはそのようなシングルマザーのために、幼稚園と小学校を提供し、貧困から抜け出すために子ども達に質のよい教育を提供し、かつシングルマザーが安心して働けるような環境を整えています。

4. 質の高い教育

村落の多くの学校は教師が十分なトレーニングを受けていないことや、教室の数に比して一教室の子どもの数が圧倒的に多いなど、質の高い教育を満足に提供できない環境です。その結果、多くの村落の学校に通う子ども達は全国試験に合格することができず、それどころか教育課程中に中退してしまうケースも多くあります。この問題を解決し、質の高い教育を維持するために、サマリタン・インターナショナル・スクールではトレーニングを受けた資質のある教師を揃え、徹底した英語教育と一教室における生徒の数を制限するようにしています。


5. 学生が学生をサポートする体制

Rwanda Children's Hopeはその中に学生で組織される委員会があります(学生委員会)。Rwanda Children's Hopeの奨学生は学生委員会を通して他の学生を支援しています。支援者に対する手紙の書き方、当事業の価値について教え、また学校の活動の手伝いやコミュニティの人々を手助けするように奨励する活動を行っています。このような形で、支援を受けた学生達は自分達の事業として当事業に責任を持つようになっています

 

6. 自立した収入源の確立

サマリタン・インターナショナル・スクールは主に貧困層の子ども達向けに質の高い教育を提供しています。これは地域や貧困層の人々の未来を考えると、必要なアプローチです。しかし、持続的に運営を可能にさせるためには、自立した収入源の確保が必要です。このことにより、授業料が滞納されたとしても、質の高い教育を維持することができると考えています。

背景

カバシンガ・ファティアと綿本結子はルワンダの東部県にあるカランガジセクターで2008年にRwanda Children's Hope(日本語読みではルワンダチルドレンズホープ。以下RCH)を共同設立しました。

結子は青年海外協力隊として2006年から2008年カランガジセクターで活動し、現地NGOである「クラブ・ママン・スポルティブ」に所属しながら職業訓練校の運営と学校と市場を繋げる現金収入向上活動に取り組んでいました。その折に、ファティアとカランガジで出会い、ファティアが2005年にカランガジで創設したNGOであるインターナショナル・ヒーリング・センター・ミニストリー(以下IHCM)の職業訓練校と現金収入向上活動も手伝っていました。IHCMはその後2016年に正式に法人格を得ました。当時、IHCMはカランガジの女性やユースのために職業訓練校を運営すると同時に教会の活動も実施していました。

カランガジはルワンダでも貧困地域であり、初等教育後に中等教育に進めない子ども達を多くいます。ある日、初等教育を最優秀で卒業した二人の子どもが国からルワンダのトップクラスの中等教育での教育課程の推薦をされているにも関わらず、家の収入が十分にないため授業料が払えず、進学をあきらめなくてはならないという話をファティアが結子に共有しました。結子とファティアは彼らの教育費を支援することを決めました。結子がまず一人を支援し始めました。そして彼女の友達にその話をしたところ、「私もやりたいな」。結子が他の子どもとその友達を繋げました。結子が任期終了後に奨学金の話を他の友達に話すことで、一人一人と支援の輪が広がっていきました。RCHはこのようにして、IHCMの傘下で奨学金のプロジェクトとして設立されました。

2008年より結子が日本で資金調達の活動を行い、ファティアが現地で活動実施の管理をしています。現在は、現在は幼稚園、初等教育、中等教育、大学レベルの支援を実施していますが、事業開始時は中等教育中心に支援をし、中等教育は2016年までに総計で50人の教育を支援しました。その内の6人の優秀な学生に限り、大学の教育を支援しています。2016年3月には在ルワンダ日本国大使館の草の根・人間の安全保障無償資金協力によりIHCMが運営管理するサマリタン・インターナショナル・スクール*が正式に開校しました。当校では幼稚園を3レベル、小学校を6レベルに分けています。2017年現在、幼稚園と小学校の児童併せて186名をRCHで支援しています。将来はさらに人数が増加していきます。

2015年と2017年はIHCMが世界基金より養鶏小屋建設資金を頂きました。2016年にはクラウドファンディングのプラットフォームであるREADYFORとスイスの改革派教会であるKIRCHGEMEINDE AARWANGENから頂いた支援金により、養鶏事業に必要な電気系統の建設や飼料に一部を充てることにより、養鶏事業が2017年より本格的に開始しました。養鶏事業により学校の自立的な運営と生徒達の栄養改善に繋がります。IHCMでは養鶏事業は栄養事業の下位の事業として位置付けており、RCHでも既存の奨学金事業jに加えて栄養事業も支援することになりました。2017年現在では、栄養改善事業として養鶏と市場確立の活動を実施しています。また、もう一つの改善事業の活動としては給食提供が挙げられます。学校にくるカランガジの学生は十分な朝食をとれておらず、そのことは肉体的、精神的な成長を阻害する要因になることから、IHCMにより2017年から給食(朝食)を提供しています。

*サマリタン・インターナショナル・スクールは、ルワンダ北東部ニャガタレ郡に地元の小さなNGOが「貧しくて困っている人を放っておけない」スピリットで、 地元の子どもたちの教育支援を積み重ねて開いた私立学校です。ニャガタレの子どもたちをニャガタレで育てたいーという想いと共に、彼らはニャガタレの子ど もたちに国境を越えて世界の他の国々のことも学んで活躍してほしいという願いを込めて、自分たちの私立学校の名前を「インターナショナル・スクール」と名 づけました。

連絡先

Rwanda Children's Hope

カバシンガ ファティア
B.P. 7060
ルワンダ共和国キガリ

+250 788 734 881
inforwanda-childrens-hope.com